「電子書籍も良いけど、やっぱり印刷書籍も良いよね」というお話

読書

電子書籍は便利です。
通信環境とデバイスがあればいつでもどこでも本を買える。
売り切れの心配もない。
買って読まなくても保管に場所を取られない。積ん読し放題。
そんな訳で最近はKindleでしか読書をしていませんでした。
Kindle万歳。
もう印刷書籍の弱点を全て克服してしまったかに思える電子書籍。
それでも、電子書籍にはない印刷書籍の魅力に気がついてしまったのです。

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印刷書籍の魅力の元はその形状にあり

冒頭で述べた電子書籍の魅力の元は何か。
それは、データ化されたことによる物理的な制限からの解放ではないでしょうか。
一方の印刷書籍。
こちらは物質として目の前に存在しています。
今回、気がづいた印刷書籍の魅力の元は電子書籍が失った物理的な形状にあると思うのです。
そう、紙を幾重にも束ねたあの形です。

厚さで分かる進捗具合

電子書籍を読んでいて不満なところ。
それはざっくりとした進捗具合の分かりにくさです。
印刷書籍ならば先頭から現在のページまでの厚さで、ざっくりと把握できます。
ちょっと視線を動かすだけでOK。

電子書籍の場合はそうはいきません。
データに厚さなんてものはないので、進捗を把握するには画面をタップしてプログレスバーを表示しなければなりません。
この「画面をタップする」という行為、煩わしくありませんか?
タップするだけでも煩わしいのに、表示/非表示の動作が遅いデバイスがあります。
タップ操作に加えてプログレスバーの表示/非表示時間。
こんなに中断されては、そこまでに出来あがっていた雰囲気や集中力がなくなってしまいます。
こいつは残念です。

進捗具合を把握するには、瞬間的に可能な印刷書籍の方が魅力的です。

パラパラめくりによるページ移動

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photo credit: woodleywonderworks via photopin cc

例えば、印刷書籍であるページに戻るとき。
目的のページ番号が分かる、あるいはしおりをはさんであれば、それに従うだけです。
しかし、ページ番号がはっきりしない時はどうするのか。
目的のページをパラパラとめくって探します。
このとき、少しずつですが文字を読んで情報を入手していませんか?
このちょっとした瞬間に入手した情報が記憶を刺激して「ああ、この辺りだ」と目的のページに辿り着くヒントになっていると思うのです。

電子書籍はこの「パラパラめくり」ができません。
スクロールバーを移動したら、一瞬でページが移動してしまいます。
よって、ページ検索に役立つ情報を入手できないのです。
律儀にブックマーク(Kindleの場合)をつけておけば良いのでしょうが、そんなにマメにつけませんよ。

パラパラめくりによるページ移動ができる点も印刷書籍の良い点ではないでしょうか。

まとめ

電子書籍は今後、ますます広まっていくでしょう。
僕もその流れにのってKindleでばかり本を買い漁っていました。
便利と思って使ってはいましたが、少々の不満も出てきます。

そんなとき久しぶりに買った印刷書籍では、電子書籍の不満を感じなかったのです。
しかも、その要因が電子化によって失った物理的な形状によってです。
プラスに働いていたと思っていた電子化が、マイナスの要因にもなっていたなんて。

こうなると、「やっぱり印刷書籍の方が良いよね。電子書籍だめー」
なんて、優劣を決めてしまいがちですが、そんなことはありません。
どちらにも満足、不満足な点はあるわけです。

電子書籍はもっともっと使いやすく進化していくでしょう。
でも、ひょっとしたら印刷書籍もまだ進化するかもしれません。
今は過渡期。
両方を楽しめるうちは、両方楽しんでおこうという訳です。
いや、どちらか一方になることなんてありませんかね。
それでは。

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